何たって理科(その6)

myuobann6年生は「水溶液の学習」のオンパレードで苦労している人はいませんか。
水溶液の性質を理解するための一つとして結晶作りがお勧めです。きれいな結晶を比較的簡単に作れるものとして「みょうばん」が知られていますが、知っていましたか?

透明または白色できれいな物ですが、あちらこちらでよく紹介されている作り方は小さい結晶を糸やひもでつるして大きくしていく方法です。
じつはこれがなかなか難しく、きれいなものにならないことが多いんですよね。

そこで、時間はかかるもののとてもきれいな結晶が比較的簡単にできる方法をご紹介いたしましょう。
その名も「ねっころがし法」…
簡単に言ってしまえば飽和水溶液に結晶をごろごろとつけておくだけなんですよ。

ミョウバンの準備:薬局でカリミョウバン500g(300円程度)を購入。
たね結晶の作成:耐熱容器に水200g程度、ミョウバン粉末75gを入れて、500W電子レンジで3分ぐらい温めて全部溶かします。
そのまま放置して自然に冷えていくと結晶が現れてきます。
その結晶の中から形の整っているものを10~20粒選んでとっておきます。
飽和水溶液の準備:たね結晶の作成のときと同様に水200g程度にミョウバン粉末75gを入れて電子レンジで加熱。
全て解けたら水を足して500mLにします(ペットボトルを使うと便利ですが、熱に弱いので注意してください)。
そのままふたをして2日間室温で放置。
こうすることで過飽和状態、不飽和状態を回避することができます。2日たっても容器の中に結晶の粒が見られない場合は作り直したほうがいいかも…
 
いよいよ結晶作り:表面積が大きめの容器にたね結晶と飽和水溶液を入れます。
たね結晶は一度に10粒ぐらい入れておいても大丈夫です。
ただし隣同士がくっつかないように気をつけましょう。そのまま2~3日様子を見ます。
日々のお世話:水溶液の中のあちこちに意図しない結晶が見られるようになったら結晶を取り出して、水溶液をろ過します。
余分な結晶は成長のさまたげとなります。
ろ過にはコーヒーフィルターが便利です。

注意点:
・結晶をあまりべたべた触らない方が透明感のあるきれいな結晶ができます。
・容器に接している下のほうが比較的成長が早いようなので結晶の形を整えるときには育てたいところを下にして置くようにします。
・意図しない結晶ができていなくても2~3日ごとに容器に接している底の面を入れ替えるように転がします。
・水溶液の量が少なくなってくると成長しにくくなりますから、結晶が2cmぐらいはかぶる程度の量は入れておきます。(飽和水溶液は、あらかじめ余分を作っておきましょう)

さあ、どうでしたか? 後は時間をかければその分大きな結晶となるはずなのですが…

教室に見本を置いておきますので実物を手にとって見てください。

(五日市教室K)