気になるニュース541回「名も知らぬ遠き島より」

【問】

今年8月に小笠原海域にある海底火山「福徳岡ノ場」が噴火しました。この噴火で噴出した軽石が沖縄や奄美諸島など各地に漂着していますが、このような遠い地域に軽石が漂着している主な原因は何ですか。

【答】

海流(と風)

海に囲まれた日本の気候や海流に大きな影響をあたえているものの一つが海流です。
暖流の日本海流(黒潮)、対馬海流と、寒流の千島海流(親潮)とリマン海流を学びますね。
日本海流は野菜の促成栽培、対馬海流は冬の日本海側の積雪。
千島海流は北海道の濃霧ややませに関係していますし、三陸沖の潮目は漁業関連では必須の知識です。

海岸を歩いていると、中国語やハングル文字の書いてあるペットボトルや缶などが漂着しています。これらも海流に乗って運ばれてきたのですね。
今回、噴火で海に流れ出た軽石は、日本海流(黒潮)の南側を日本海流とは逆の西向きに流れる「黒潮反流」に乗ったとみられています。
約2カ月かけて、福徳岡ノ場から約1400km離れた沖縄や奄美にたどり着き、漁業や観光などに影響が出ています。

さらに東シナ海から日本海流に乗って北上した軽石は、九州から本州にも影響を広げています。港湾にフェンスやネットをはって軽石の進入を防ぐところも出ています。
やがては軽石の気泡に水が入ったり、海生生物が付着したりして沈むのだそうですが、いつ沈むかは予測が難しいそうです。
自然の力には応じきれない、ということをあらためて思い知らされます。

(五日市教室A)